カテゴリ:おすすめの絵本( 86 )

おすすめの絵本 「のはらのおへや」

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           みやこしあきこ/作 ポプラ社 本体1300円

みやこしあきこさんの第3作目の作品。この女の子の覗き込むような仕草の愛らしさに目が釘付け、何をみているのかしら? 一緒に覗いているようで、思わず手にとってしまう表紙です。

引っ越してきたばかりのさっこちゃんは、早くお隣の女の子と遊びたくてしかたありません。
でも、お隣はお留守のようです。
 おとなりのこ、どんなこかな? なかよくなれるかな?
お隣との間にある野原でタンポポを摘むさっこちゃん。ネコの声に誘われて茂みの中にもぐってみると、そこはまるでちいさなお部屋のようでした。そして、小さなおままごとセットが入ったかごがおいてあり・・・
さっこちゃんとお隣の女の子(ようこちゃん)との出会いは、やさしく心弾むものでした。

お引っ越しで不安なさっこちゃん、自分が摘んだタンポポとクローバーの花をそっとおままごとのかごの上においた時の気持ちがいじらしいのです。(おとなりのこ、よろこぶかな?)子どもたちはさっこちゃんに気持ちを重ねることでしょう。私たち大人は子どもの頃のときめきが蘇ります。

白黒をベースに落ち着いた緑や赤や黄色が加わったみやこしさんのイラストは、私たちをも野原のお部屋に誘ってくれます。さっこちゃんとようこちゃんの邪魔をしないようにそおっと覗いてみましょうね。

明日のティール・グリーンのおはなしの会、ゲストは崎山洋子さん。「赤ずきんちゃん」を語ってくれます。私は『のはらのおへや』を読みます。楽しみです。

昨日、みやこしあきこさんと平澤朋子さんが大学時代のお友だちとご一緒に原画展にいらしてくださいました。
ドアから入ってらしたショートヘアのみやこしさんをみてビックリ! 
とってもよくお似合いでした。
念願のツーショットです。
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お二人のますますの活躍が楽しみです。みんなで応援しましょう!
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by teal-green | 2014-06-27 07:25 | おすすめの絵本

おすすめの絵本 「もりのおくのおちゃかいへ」

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          みやこしあきこ/作・絵 偕成社 本体1200円
この表紙にひかれて『もりのなかのおちゃかいへ』を手にとった方も多いのではないでしょうか?
モノクロに赤い帽子と手ぶくろが印象的です。
雪の朝、森の向こうにあるおばあちゃんの家にケーキを届けにいくことになったきっこちゃん。雪のうえの足あとをたどっていくと途中で転んでしまい、ケーキはつぶれてしまいました。泣きたい気持ちをこらえて進んでいくと・・・見知らぬ家があり、そっと窓から中をのぞいてみると、なんと動物たちがお茶会をしていたのです。楽しいお茶会の時間を過ごし、新しいケーキをもらい、みんなでおばあちゃんの家に向かいます。おばあちゃんの家にたどりついて振り返ってみると・・・
私たちを夢のような不思議な世界に誘ってくれます。
みやこしさんの二作目の作品です。第17回日本絵本賞大賞受賞作品です。
 
先日、みやこしあきこさんがティール・グリーンにいらして下さいました!
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『もりのおくのおちゃかい』は雪のなかを赤い帽子をかぶった女の子がケーキを持って歩いているシーンが目にうかび、そこからストーリーが広がっていったそうです。
そして、この本の見開き(赤いバックにフォークやてぶくろ、ハンガー、トランペットなどが描き込まれています)を見た編集者さんから『これ だれの?』の声がかかったとのことです。

もうひとつ、原画展を観た方から質問があった「みやこしさんの絵の画材は?」という質問には「鉛筆とアクリルガッシュ」をつかっているそうですよ。

あれこれ質問に答えていただきながら、サインをたくさんいただきました。
登場人物が描き込まれたサイン、素敵です!
郵送もいたします。お声をかけて下さいね。

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みやこしあきこさんとご一緒に。
絵本の雰囲気そのままの物静かな素敵な女性です。
昨年7月に開催した平澤朋子さんの「ニルスが出会った物語」原画展にいらしてくださったみやこしあきこさん。何と平澤さんと美大で同級生だったとのこと、お二人とも今大活躍の作家さんです。平澤さんに紹介していただき、今回の原画展を開催することができました。
みやこしあきこさん、平澤朋子さん、ありがとうございます。
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by teal-green | 2014-06-20 21:53 | おすすめの絵本

おすすめの絵本 「たいふうがくる」

 6月3日(火)〜6月28日(土)
 みやこしあきこ「これ だれの?」絵本原画展
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          みやこしあきこ/作・絵 BL出版 本体1300円 

先週から始まったみやこしあきこ「これ だれの?」絵本原画展では、皆さんにみやこしさんの静かであたたかみのある原画を観ていただいています。

子どもの頃から絵を描くのが大好きだったみやこしさん。大学時代から絵本を描き始め、2003年から「ニッサン童話と絵本のグランプリ」に応募を続け、2009年に『たいふうがくる』で大賞を受賞し、絵本作家としてデビューしました。

どんよりした雲が描かれた見返しから、すでに台風が近づいていることを予感させます。
今日は金曜日、明日家族で海にいく予定なのに、台風がやってくるなんて。ずっと前から海に行くのを楽しみにしていたのに。あーあ・・・。
雨戸を閉めたり、植木鉢を家の中に入れたり、台風の準備を始めるおかあさんたち。
台風はすごい音をたててやってきた。
ものすごい雨と風の音、ふとんの中に避難しながらぼくは考えた。台風を追い払う機械があるといいのにな。
土曜日の朝、一番に目覚めてカーテンを開けると・・・

モノクロで描かれた画面からは、台風がやってくる時の空気や風や雨の音まで伝わってきます。
それだけにカーテンを開けた時の青空は清々しいのです。モノクロで描かれた絵本の中で唯一の青、心憎い演出です。少年とともに私たちも台風一過の青空を仰ぎ見ているかのようです。

穏やかな雲が浮かぶ空模様の見返しで終わっています。

モノクロで描かれた世界だからこそ、少年の心の動きが鮮やかに伝わってきます。

梅雨に入った先週は、大雨警報や注意報がでるほどの荒れた天気が続いたので『たいふうがくる』を身近に感じながら読みました。
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by teal-green | 2014-06-10 23:40 | おすすめの絵本

おすすめの新刊「ねばらねばなっとう」

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       林 木林/さく たかおゆうこ/え ひかりのくに 本体880円

 「プリンちゃん」でお馴染みのたかおゆうこさんの新刊がでました。
 今回は、なんと納豆が活躍する絵本です。
 卵焼きにのった納豆に合わせて体操をしている納豆のお豆ちゃんたち。よく見ると頭の上にいろんなものがのっています。タイトルからしてなんだろう?と表紙をめくると、なんと童謡の「静かな湖畔」のメロディーにのせて、納豆たちの運動会が繰り広げられています。
 詩人で言葉の感覚が鋭い林 木林さんによる語呂のよい替え歌とたかおさんの描く納豆たちが健気に張り切る姿に大笑い003.gif そのおもしろさ、可愛らしさに頬も緩み、思わず歌ってしまいます。
「なっとう なっとう なっとう なっとう なっとう〜♪」歌っているうち耳に残り、いつしか頭の中が納豆だらけ・・・
 
 お子さんと一緒に『ねばらねばなっとう』を歌って楽しんで下さいね。
でもその前にお口の準備体操をなさることをおすすめします001.gif

たかおゆうこさんのかわいいサイン本です。ご注文を承っています。
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by teal-green | 2014-04-20 23:14 | おすすめの絵本

おすすめの新刊「はじめての北欧神話」

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         菱木晃子/文 ナカムラジン/絵 徳間書店 本体1300円

 昨年7月に開催された「ニルスの出会った物語」原画展で、画家の平澤朋子さんとご一緒にお話していただいた菱木晃子さんの新刊『はじめての北欧神話』が3月にでました。
 氷の巨人ユミルを倒し、ばらばらにして世界を作った神々。北欧の厳しい自然に育まれ、語り継がれてきた最高神オージンをはじめとする神さまたちの力強い物語です。

 知恵に優れたオージン、力の強い雷神トール(「ニルスの出会った物語」でも登場)、うらぎり者のロキ・・・そして、つねに神々に闘いを挑む巨人族、魔法の品を生み出す小人族。神々と巨人族の闘いはやがて〈ほろびの日〉をむかえ・・・

 菱木さんは、はじめて北欧の神話にふれる日本のこどもたちのために、神さまたちにまつわるおもしろいエピソードを選び、「世界のはじまり」から「よみがえる大地」までをわかりやすい文章で語り直し、私たちを北欧神話の世界に誘ってくれます。ナカムラジンさんの迫力ある挿絵もイメージをより広げてくれます。

 イギリス文学の「指輪物語」やドイツの歌劇の「ニーベルングの指輪」など欧米の文学や芸術に影響を与えている北欧神話の世界をお楽しみください。

 先日、この春に中1になった男の子がさっそく買っていってくれました。「進撃の巨人」で北欧神話に興味を持ったそうです。
 私も、この本にでてくる12章「カワウソとゆびわ」の魔法の力をもつ指輪、呪いをかけられた指輪が「指輪物語」の指輪とかさなり、とても興味深く読みました。

 『はじめての北欧神話』、とってもおもしろいです!

ティール・グリーンの春
e0016830_1454069.jpg本日、ついにチューリップが咲きました。今週に入り、あたたかい春の日差しにつぼみも大きくなり、何色の花を咲かすのかな?と楽しみにしていたところ、なんと黄色でした!
かわいいです。もう一輪ちいさなつぼみがあるので、これもまた楽しみです。
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ムスカリの花も咲きました。e0016830_23583922.jpg











ティールームから見た中庭です。2月から花瓶にさしている啓翁桜も葉桜になりました。
中庭を開け放しても寒くない、清々しい季節となりました。
中庭の向こうの本棚を眺めながらのティータイムをお楽しみください。
お待ちしています。
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by teal-green | 2014-04-10 23:54 | おすすめの絵本

『プリンちゃんとモンブランばあば』入荷しました!

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        なかがわちひろ/ぶん たかおゆうこ/え 理論社 本体1200円

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「プリンちゃん」ファンの皆様、お待たせしました!
3月20日(木)、「プリンちゃん」シリーズ 第3作目『プリンちゃんとモンブランばあば』が入荷しました。

今回は、プリンちゃんのおばあちゃんが登場!
プリンちゃんが、おばあちゃんの家の前でちいさなたねをひろいました。
ビスケットのうえきばちにたねをうえ、毎日お世話をするプリンちゃん。そして、それをにこにこやさしく見守るおばあちゃん。
やがて芽がでて、よつ葉になって・・・夢が膨らむプリンちゃん。
そして、実ったのは・・・?

明るくきれいな色があふれていて、春にぴったりです。
表紙の菱餅色のピンクも目を惹きます。

そして何よりもいいなあと思ったのは、プリンちゃんとおばあちゃんの会話です。
プリンちゃんに声かけるおばあちゃんの言葉が素敵です。
私もモンブランばあばのようなおばあちゃんになりたいなと思いました001.gif
『プリンちゃんとモンブランばあば』は、子どもはもちろん、大人の女性にもおすすめです。
年を重ねるのも悪くないなって思えますよ。

新刊は全て なかがわちひろさん &たかおゆうこさんのかわいいサイン本です。
ご注文を受け付けています。発送もいたします。(送料290円)メールかお電話でお問い合わせください。

写真にあるプリンちゃんのエコバッグは、表紙カバーで作ったものです。理論社の林さんが作ってきて下さいました。プリンちゃんシリーズが3冊入ります。かわいいですね。
ありがとうございます。

3月21日(金・祝)は午後1時〜5時までの営業です。ベリンダさんの原画も来週から後半の作品になります。繊細で丁寧な《ファブリック コラージュ》をどうぞお楽しみください。
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by teal-green | 2014-03-20 22:37 | おすすめの絵本

「夜の木」(3刷)入荷しました。

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            シャーム/バーイー/ウルヴェーティ
            青木恵都/訳 タムラ堂 税込3360円

 以前、『雪がふっている』(レミー・シャーリップ/さく 青木恵都/やく)で紹介したタムラ堂の『夜の木』(3刷)が入荷しました。
 この本は、2008年のボローニャブックフェアで絶賛されラガッツィ賞(ニューホライズン部門)に輝いたインドの絵本“The Night Life of Trees”の日本語版です。

 夜になるとその本性を現すという聖なる木。
 人間にとって木の存在は大きく、木に精霊が宿るという信仰も世界中さまざまな民族にみられます。そのような木々がページを繰るたびに神秘的で不思議な美しさを湛えた姿で現れます。それぞれの木にまつわる神話や昔話にもとづく話を読みながら、見たことのないインドの木々を想像するのも楽しいです。

 また、この絵本のもうひとつの魅力はすべてハンドメイドであることです。黒く染められた手漉き紙にシルクスクリーンで印刷され、製本も手作業で糸でかがり、表紙は手貼りで仕上げられているそうです。インドのチェンナイ郊外の工房で1冊づつ丁寧に作られました。すべて人の手によって作り上げられたまるで工芸品のような貴重な絵本です。シリアルナンンバーも入っています。インク独特の手触りと匂いが心地よいです。

 2012年7月に刊行されてから、毎年重版され、今回は3刷です。そのたびに表紙の絵がかわるのも大きな楽しみです。今回のエメラルドグリーンも黒に映え、より神秘的です。絵は「12本の角のある木」です。
初版、2刷の表紙もそれぞれ素敵です。
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五感が喜ぶ絵本です。そして「これぞ紙の絵本!」と思わせてくれる本です。

ご注文を受け付けています。
メールやお電話でお問い合わせください。 
3月6日、完売しました。ありがとうございました。
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by teal-green | 2014-02-18 08:30 | おすすめの絵本

おすすめの本『せんはうたう』と『雪がふっている』

爽やかで美しい本を二冊、おすすめします。

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      谷川俊太郎/詩 望月 通陽/絵 ゆめある舎 税込1890円
 
詩人 谷川俊太郎さんと染色家で造形作家 望月通陽さんが奏でる美しい詩画集です。

函から取り出すとメロディが流れ出し・・・
頁をめくると詩と線がうたいだすような・・・

やさしく包み込むような線画とやさしく歌いだすような言葉。

さわやかなブルーの表紙は、谷川賢作さんが作曲した「昼の鳥」の楽譜だそうです。フランス装、白い函、こだわりの装幀が嬉しいです。

自分自身はもちろん、大切な人にプレゼントしたくなります。

そして、もう一冊は、
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    レミー・シャーリップ/さく 青木恵都/やく タムラ堂 税込1050円

 見てごらん 雪がふっている・・・

この「絵本」には、絵がありません。白いページを眺めていると、雪がふりしきる様子や遠い北国の暮らしが見えてきます。目を閉じて想像する喜びを味わうことができます。
静かで心地よい時間が流れています。

この作品は、1957年に、アメリカでクリスマス・カードとして作られたそうです。その後、1983年にはニューヨークで本として出版され、現在では、フランス語版が出版されているそうです。

この本も、紙質にこだわり、文字も活版で印刷し、製本も手縫い作業による縫い合わせ製本というこだわりの作品です。手のひらサイズなのもこの本にはぴったりに思えます。

レミー・シャーリップは、『いたずらこねこ』(クック/文 シャーリップ/絵 まさきるりこ/訳福音館書店 )や『よかったね ネッドくん』(シャーリップ/さく やぎたよしこ/訳 偕成社)などで私たちにもお馴染みの作家さんで、デザイン、ダンサー、俳優、舞台監督など幅広い分野で活躍しました。


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どちらも作り手の心意気が伝わってくる作品で、「紙の本っていいなあ〜」とつくづく思わせる素敵な本です。
どうぞ、お手にとってご覧ください。
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by teal-green | 2014-01-17 23:39 | おすすめの絵本

おすすめの本『クリスマスのりんご クリスマスをめぐる九つのお話』

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ルース・ソーヤー、アリソン・アトリーほか/文 上條由美子/編・訳 たかおゆうこ/絵 福音館書店 税込1575円

今日はクリスマスイブ。
皆さん、今頃どのようなクリスマスの前の日を過ごされているのでしょうか?

クリスマスイブの今日は、今回たくさんの原画を展示している『クリスマスのりんご クリスマスをめぐる九つのお話』を紹介します。表紙の絵は九つのお話に登場する人や動物が勢揃いしていて見入ってしまいます。美しい絵です。
この本は、ソーヤー、アトリー、エインズワースなど物語の名手たちが紡ぎだすクリスマスの短編集です。楽しいお話、かわいいお話、クリスマスにおこる奇跡のお話など、心あたたまるお話が九つ入っています。そんな中で私がとくに好きなのが、本の題名にもなっている「クリスマスのりんご」です。

 むかし、ドイツのある町に、ヘルマン・ジョゼフという、年とった時計作りがいました。ヘルマンは小さな家に住み、つましい生活をしていましたが、時計だけはたくさんありました。
へルマンは年をとって、背中が曲がり、おかしな姿をしていましたが、子どもたちはやさしい顔をしたヘルマンが大好きでした。ヘルマンはどんなに仕事がいそがしくても、子どもたちの壊れたおもちゃやお人形の修理をしてあげていたのです。お礼のお金ももらわずに。
 
 ずっと昔から、その町に住む人たちは、クリスマスになると、大聖堂の聖母マリアとおさな子イエスに、贈り物を捧げるのが習わしになっていました。人々はその日に素晴らしいものを持っていけるように、一年の間お金をためていました。そして、人々の間では、他の贈り物よりも、おさな子イエスを喜ばすものがあると、イエスはマリアさまの腕の中から身を乗り出して、その贈り物をおとりになるという言い伝えがありました。

 ヘルマンもいつか贈り物を持っていきたいと思い、密かに作っている時計がありました。長い時間をかけて苦労して作りました。その年はふつうの時計を作るのをやめてクリスマスに間に合うように作りました。売りものの時計がなくなったので、食べるものもなくなっていきました。でも、出来上がった時計は美しい時計でした。

 とうとう、クリスマスの、前の日になりました。朝から何も食べていないヘルマンは、さいごのお金で、クリスマスのりんごをひとつ買いました。その時、隣の家の子どもがおとうさんが怪我をしてツリーやお菓子やおもちゃを買うためのお金がなくなってしまったと言って泣いていました。それをきいたヘルマンは、贈り物の時計を手放すことにしたのです。

 残っているのはクリスマスのりんごだけ。ヘルマンは、自分の二日分の夕飯となるりんごをイエスさまに持っていくことにしました。祭壇の前にはたくさんの素晴らしい贈り物が山と積まれていました。そんな中、ヘルマンが手にクリスマスのりんごをしっかり握り、祭壇への通路を歩いていくと、「恥知らず!」という人々のことばが聞こえてきました。ヘルマンは、深くうなだれ、よろよろと祭壇までの階段を上がっていくと・・・

 困った人や子どもたちをやさしく、毎日、毎時間、祈ることを忘れないヘルマンが捧げたクリスマスのりんごは、どんな素晴らしい高価な贈り物にもまして貴いものだったのです。ヘルマンの毎日の生き方をおさな子イエスはちゃんとみていて奇跡をおこしてくれたのです。

クリスマスイブの今夜、このお話をもう一度読みたいと思います。

よいクリスマスをお迎えください。

e0016830_23582914.jpg今回の「クリスマスのしごと」によせて、たかおゆうこさんにアンケートに答えていただきました。
*子どもの頃のこと *絵本のこと *クリスマスのこと *みなさんへ
クリスマスの絵本や本のお仕事が多いたかおさん。
「私はクリスチャンではありませんが、昔からクリスマスに縁があると感じています。そしてクリスマスを思う時、厳かでやさしい気持ちになります。生きていると、毎日が楽しいことばかりではありません。憂鬱で重たいものを背負っている時もありますし、失ったものを思う日もあります。でも、クリスマスの日だけはそんなことをしばし忘れて、生きていることをまわりの人に感謝する日であったらなあと思うのです。メリークリスマス!」
素敵なことばをありがとうございます。

今日、とっても嬉しいことがありました。
21日のおはなしの会「ろうそくの光による 影絵」に参加して下さった4歳の男の子のお母さまから、嬉しいお話を聞かせていただきました。影絵がとても印象に残ったようで、帰り道で一言「大きくなったら、影絵をして、みんなを喜ばせる人になりたい〜!」と038.gif
たかおさんと多賀さんの影絵、息もぴったりで本当に素敵でした。
4歳の子にもお話の世界の楽しさが伝わり、そして、皆が喜んでいることもしっかり伝わったのですね。
私にとって、なにより嬉しいクリスマスプレゼントでした。
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by teal-green | 2013-12-24 20:46 | おすすめの絵本

おすすめの絵本 「ハモのクリスマス」

             12月3日(火)〜12月26日(木)
          たかおゆうこ
          クリスマスしごと

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           たかおゆうこ/作 福音館書店 税込1575円

                『ハモのクリスマス』
          ★★ハムスターが みつけた たからものの おはなし★★

 ケイちゃんが飼っているハムスターのハモが、クリスマスが近いある夜にたからさがしのお散歩をしていると、ソファの下で銀色の棒をもった小さな女の子が倒れて泣いているのを見つけました。自分がどこにいたのか、だれなのかを思い出せなくて泣いていたのです。その夜から、ハモは女の子の仲間をさがしに一緒に出かけます。女の子が少しずつ思い出すことをヒントにいろんなところをさがします。そして数日後の真夜中に、かすかに聞こえた鈴の音に導かれ、あかりのついた部屋を覗いてみると、そこには大きな木が立っていて・・・

 小さなハムスターと小さなクリスマスツリーの天使の、静かで心あたたまるお話です。天使の女の子のために一生懸命たすけてあげるハモが健気で愛らしいです。大きなクリスマスツリーをかけのぼるシーンでは、思わず「がんばって!」と声が出てしまいます。
ハムスターのしぐさが何とも言えず可愛くてたまりません。

クリスマスツリーの天使たちが皆そろって、仲間と祝うクリスマスのうたは素敵だったことでしょう。

静かなクリスマスの夜の風景がとてもきれいです。原画が楽しみですね。

今年のクリスマスリースとクリスマスツリー

e0016830_1928761.jpg今年のリースも、池上の花屋さん「wnico」ニコさんにお願いしました。たかおさんのクリスマスの絵本の世界をイメージして作って下さいました。りんご、金ボタン、藁のリボン・・・素敵です。ありがとうございます。
リースの中の小さな★に注目!
手前のクリスマスツリーの星です072.gif




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今年のツリーは、やはりたかおさんの作品のイメージ、鮮やかな色が印象的なので、色にこだわってみました。白のフェルトボールの中にイルミネーションの電球を入れてあります。日中は白い珠ですが、日の暮れ方には、ふぁ〜っとあかりが灯ります。ハモやこねずみたちが気に入ってくれると嬉しいですが・・・
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by teal-green | 2013-11-28 21:06 | おすすめの絵本